ネコ科

カラカル

カラカル

カラカルの基本情報

カラカル

英名:Caracal
学名:Caracal caracal
分類:ネコ科 カラカル属
生息地:アフガニスタン, アルジェリア, アンゴラ, ベナン, ボツワナ, ブルキナファソ, カメルーン, 中央アフリカ共和国, チャド, コンゴ民主共和国, コートジボワール, ジブチ, エジプト, エリトリア, エスワティニ, エチオピア, ガンビア, ガーナ, ギニア, ギニアビサウ, インド, イラン, イラク, イスラエル, ヨルダン, カザフスタン, ケニア, クウェート, レバノン, レソト, リビア, マラウィ, マリ, モーリタニア, モロッコ, モザンビーク, ナミビア, ニジェール, ナイジェリア, オマーン, パキスタン, サウジアラビア, セネガル, ソマリア, 南アフリカ, スーダン, シリア, タジキスタン, タンザニア, トーゴ, チュニジア, トルコ, トルクメニスタン, ウガンダ, アラブ首長国連邦, ウズベキスタン, 西サハラ, イエメン, ザンビア, ジンバブエ
保全状況:LC〈軽度懸念〉

カラカルPhoto credit: Charles Barilleaux

ジャンピングハンター

耳先の房毛に鋭い眼光が特徴的なカラカルは、その姿が似ていることから、長らくオオヤマネコに近いと考えられ、カラカルオオヤマネコとさえ呼ばれていました

しかし、近年のDNA研究により、カラカルはオオヤマネコではなく、サーバルやアフリカゴールデンキャットにより近縁であることが判明しました

DNA研究によれば、カラカルの祖先が約850万年前にネコの祖先から分岐したのに対し、オオヤマネコの祖先がネコの祖先から分岐したのは約720万年前。

カラカルの祖先はオオヤマネコの祖先より100万年以上も早くネコの祖先から分岐していたのです。

見た目からわかる情報がいかに限られたものであるのかよく分かります。

 

そんなカラカルですが、ネコの中では例外的に高くジャンプすることができます

多くのネコ科の動物は足元が不安定になるため、ジャンプして空中に浮くようなことはほとんどしませんが、カラカルは獲物を捕らえるために垂直で約3mもジャンプします

驚くべきジャンプ力です。下の動画ではまさに彼らの大ジャンプを見ることができます。

 

この能力に魅かれ、インドの貴族は数百年もの間、手なずけたカラカルをスポーツハンティングに利用してきました。

1940年代までは市場でも売買されており、その人気ぶりがうかがわれます。

しかし、その影響もあってか、インドにおいて、現在カラカルは絶滅の危機にあります。

生き延びるための能力を人間の娯楽に利用され、今では危機に瀕するインドのカラカル。

同情しかありません。

カラカルの生態

カラカルは、アフリカと中東にかけて、標高2500mまでのサバンナ乾燥林などに広く生息します。

行動域は体の大きさにしては広く、数百㎢になることもあるようです。

また、彼らは地上で生活しますが、木を登ることもできます。

 

カラカルは基本的に夜行性ですが、日中活動することもあります。

 

主食はで、げっ歯類やハイラックスといった小型哺乳類から、50㎏までのアンテロープなど自分よりも大きな動物も食べます。

哺乳類以外にも、鳥類爬虫類を発達した聴覚と視覚を使って捕らえ、食べます。

 

体長は60~92㎝、体重はオスが19㎏まで、メスが8~13㎏とオスの方が大きくなります

しっぽの長さは20~35㎝、耳の房毛の長さは4~5㎝です。

 

カラカルは基本的に単独で行動します。

しかし、交尾期にはオスと長くて4日間行動を共にします。

メスは発情すると尿のにおいや咳に似た音声でオスにアピールします。

発情期間は3~6日で、メスはその間に複数のオスと交尾していると考えられています。

 

亜熱帯地域では春に出産する傾向にありますが、基本的にカラカルの繁殖には季節性が見られません

メスは69~78日におよぶ妊娠期間の後、1~6頭、通常2~3頭の赤ちゃんを産みます。

育児はもっぱら母親の役割で、オスは全く関与しません。

母親に育てられた赤ちゃんたちは、生後4~6カ月で離乳し、生後10カ月には独立します。

そして生後約15カ月で性成熟に達し、自分の子供を持つことができるようになります。

メスの出産間隔は約1年、寿命は飼育下で15~20年です。

カラカルPhoto credit: Airwolhhound

カラカルに会える動物園

カラカルは、生息地が広範で適応力もあるため、絶滅の危機に関しては軽度懸念とされています。

しかし、彼らは、彼らを絶滅の窮地に陥れかねない様々な脅威にさらされています

例えば、アフリカの国々やトルコ、アフガニスタンなどではヤギやヒツジなどの家畜を襲うということで、彼らは狩りの対象となっています

また、彼らが棲む多くの国々で、生息地が破壊されたり、分断されたりしています

さらに、インドでは獲物となる大型哺乳類がいないため、カラカルはもっぱら小型齧歯類に頼って生きており、ギリギリの状態にあると言われています。

このような脅威が重なっていけば、いずれ彼らも絶滅の危機に瀕することになるかもしれません。

 

そんなカラカルですが、日本の動物園でも会うことができます

三重県の大山内動物園、兵庫県の姫路動物園、広島県の福山動物園がカラカルを飼育しています。

彼らの大ジャンプを見に、是非これらの動物園に足を運んでみてください。