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グリソン

グリソン©2020 Bernard DUPONT: clipped from the original
©2020 Bernard DUPONT: clipped from the original
目次

グリソンの基本情報

英名:Greater Grison
学名:Galictis vittata
分類:イタチ科 グリソン属
生息地:ベリーズ、ボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、エクアドル、フランス領ギニア、グアテマラ、ガイアナ、ホンジュラス、メキシコ、ニカラグア、パナマ、ペルー、スリナム、ベネズエラ
保全状況:LC〈軽度懸念〉

グリソン@Photo credit: Tony Hisgett
Photo credit: Tony Hisgett

白と黒

長く流線型の胴体という典型的なイタチの体をしたグリソン。

彼らの特徴といえば、やはりその模様です。

模様のつき方としてはラーテルに似ていますが、白いのは額だけで、他は灰色と黒をしています。

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イタチ科で黒と白と言えば、ラーテルの他にある生き物が思い浮かびます。

そう、スカンクです。

スカンクと言えば、肛門腺からでるその強烈なにおいですが、実はこのグリソンも肛門腺を持っており、そこから分泌物を出します。

分泌物は行動圏のマーキングにも用いられますが、身に危険を感じたときにも発射されます。

彼らは分泌物を標的に的確に当てることができます。

においはスカンクほどではないものの、十分に強烈で不快です。

もしグリソンに出会った時には注意しましょう。

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野生で白と黒の模様を持った動物を見たときには気を付けた方が良いでしょう。

白と黒は警告色として知られており、動物たちは、スカンクやグリソンなどその色をした動物を見ると危険を感じ、ほとんど関わろうとしません。

しかし、私たち人間は、黄色と黒をしたハチや、どぎつい色をしたカエル、ヘビなどは怖がりますが、白と黒をした動物はあまり怖がりません。

もしかすると、白と黒のあのクマの存在に関係しているのかもしれません。

どうでしょう。

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ところで、警告色を持つものが全て危険であるわけではありません。

中にはくさいにおいや毒などを持たないにもかかわらず、警告色をしている生物もいます。

彼らはにおいや毒などを生成するコストをかけずに、警告色を利用して自分の身を守っています。

賢いですね。

ラーテル@Photo credit: Tony Hisgett
Photo credit: Tony Hisgett

グリソンの生態

生息地

グリソンは、中南米の乾燥林熱帯雨林プランテーションなど様々な環境に生息しますが、川や水辺の近くを好むようです。

食性

雑食性で、アグーチやオポッサムなどの小型哺乳類や、鳥類両生類爬虫類昆虫植物質を食べます。

グリソンはジグザグ動いて、食べられるものは何でも食べる機会的捕食者です。

形態

体長は45~60㎝、体重は1.4~3.8㎏、尾長は15~20㎝で、オスの方がメスよりも大きくなります

行動

グリソンは基本的に地上で生活しますが、木登りや泳ぎも得意です。

主に日中活動し、活動しない時間は岩の隙間や木の洞、根元で休みます。

彼らは単独で行動することが多く、社会的な交渉はあまりありません。

行動圏は4㎢ほどで、フンや尿、臭腺からの分泌物でマーキングされます。

コミュニケーションは主ににおいにより行われますが、いくつかの音声も知られています。

繁殖

グリソンの繁殖に関してはあまりよく分かっていません。

妊娠期間は約40日で、一度に1~4頭、通常2頭の赤ちゃんが産まれます。

赤ちゃんはもっぱら母親により育てられます。

赤ちゃんは生後1週で目を開き、3~4週で離乳します。

生後4カ月には大人と同じ大きさになり、性成熟に達します。

寿命は飼育下で10~13年です。

人間とグリソン

絶滅リスク・保全

グリソンは、狩猟や、ダム、農地の建設などによる生息地破壊などの影響を受けていると考えられていますが、その分布域の広さや、安定した個体数などから絶滅に関しては危険視されていません

IUCNのレッドリストにおいても、軽度懸念の種として記載されています。

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動物園

そんなグリソンですが、残念ながら日本の動物園では見ることができません

ただ、ここにも登場したスカンク、中でもシマスカンクには、栃木県の那須どうぶつ王国や、兵庫県の神戸どうぶつ王国、長崎県の長崎バイオパークにて会うことができます。

彼らを見た際には、ぜひグリソンのことも思い出してあげてください。

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