マングース科

ハイイロマングース

ハイイロマングース©2014 Aniketan Math: clipped from the original

ハイイロマングースの基本情報

ハイイロマングース

英名:Indian Grey Mongoose
学名:Herpestes edwardsii
分類:マングース科 エジプトマングース属
生息地:アフガニスタン、バーレーン、バングラデシュ、ブータン、インド、イラン、クウェート、ネパール、パキスタン、サウジアラビア、スリランカ、トルコ、アラブ首長国連邦
保全状況:LC〈軽度懸念〉

ハイイロマングース@Photo credit: wagon16Photo credit: wagon16

敏捷(びんしょう)な殺し屋

ハイイロマングースは、他のマングースと同様、素早く動く能力を持っており、これを使って毒を持つヘビにも立ち向かい、殺すことができます。

彼らは他のマングースよりも積極的に動く獲物を追い、毒を持っていたとしても、サソリやヘビすら獲物のリストに入れてしまいます。

ハイイロマングースは、なにも毒に対する免疫を持つわけではありません。

ただ、その素早さのためにヘビたちの攻撃をかわす事が出来てしまうのです。

スピードこそ最強の武器なのです。

下の動画では、ハイイロマングースが、見事コブラの攻撃をかわし、エサにしてしまうまさにその様子を見ることができます。

 

この毒ヘビをも殺してしまう力のために、ハイイロマングースはアメリカ周辺の島々に数多く導入されてきました。

しかし、ハイイロマングースは機械的捕食者で、ヘビやネズミなどの害獣だけでなく、ほかの動物も食べてしまいます

そのため、彼らを導入した人々の期待に反し、ハイイロマングースはヘビやネズミよりも、ウミガメの卵やトカゲなど害虫を食べる益獣を食べてしまいました。

また、ハイイロマングースは、ひどければ死に至る日和見感染症の一つ、トキソプラズマ症の原因となるトキソプラズマと言う寄生性の生物の宿主でもあります

導入された島々において、ハイイロマングースはヘビやネズミを食べてくれる益獣としてではなく、むしろ害獣として生態系や人間の生活に悪影響を及ぼしかねない存在となってしまいました。

彼らの導入は、あまりにも軽率であったと感じるとともに、生態系が未知の部分を多分に持っていることを思い知らされます。

ハイイロマングースの生態

ハイイロマングースは、南アジアを中心に、茂みや草原など、開けた環境に好んで生息します

 

雑食性で、齧歯類や爬虫類、昆虫、鳥類、卵、果実などを食べます。

 

体長は40~45㎝、肩高は約20㎝、体重は1~2㎏、尾長は35~45㎝で、オスの方が大きくなります

 

ハイイロマングースは、昼行性の動物で、普段はシロアリ塚や自分で掘った巣穴で生活します。

彼らは地上性が強いですが、木登りも上手です。

ハイイロマングースは単独性で繁殖の時だけペアになります。

動く獲物を多く食べるという点で、集団でいるより気付かれにくい単独での行動は有利になると思われます。

 

繁殖についてはあまり分かっていませんが、そのスピードは速く、メスは年に2~3回出産します

交尾は年中行われ、オスは複数のメスと交尾し、育児に関わることはありません。

一度の出産で、通常2~4頭の赤ちゃんが産まれます。

離乳は生後2~3週で、その後こどもは親の狩りについて行くようになります。

そして自分で狩りができるようになると、親元を離れていきます。

寿命は野生で約7年、飼育下では12年ほどです。

ハイイロマングース@Photo credit: Rison ThumboorPhoto credit: Rison Thumboor

ハイイロマングースに会える動物園

ハイイロマングースには、現在、彼らを絶滅に陥れるほどの脅威には直面していません。

彼らは人間の生活圏に現れることからも多様な環境で生活できることが分かります。

その適応力や分布域の広さ、安定した個体数などから、彼らに絶滅の危険性はなく、レッドリストでも軽度懸念の種として記載されています。

 

そんなハイイロマングースですが、残念ながら日本では見ることができません

ただ、同じマングース科に属するコビトマングースには、東京の上野動物園と大阪の天王寺動物園で見ることができるので、ぜひそちらに足を運んでみてください。

ヘビとの戦いは見られませんが。

コビトマングース
コビトマングースビビリなコビトマングースは、他の動物と協力して敵から身を守ります。...